お店を辞めて一年と少し...

早いもので去年の6月に実店舗を辞めて一年以上経ちました。
もともとお店をやりたいという願望はなくて、ライフスタイルにあった仕事を思いネットショップをやっていたわけですが、ある日自分の内なるところの東ドイツを表現したいと思い経ち、あっという間に物件を決めてしまいました。
それから移転を二回してまる6年、ネットショップと家のことと、店舗と行ったり来たりして忙しく過ごしたのでした。

実店舗を辞めた今の環境は実は最高です。辞めてよかったのだと思います。
一週間同じようなスケジュールで仕事して、日曜日は子供と出かけたり、たまに映画に行ったり、考えをまとめるためにコーヒー飲みに行ったり。
理想的、私の思い描く在宅兼業主婦としてまさに理想的なのであります。
実店舗を始めてからの出会いがたくさんあり、いい方々のご縁にも恵まれ、痛い経験もあったり様々なことがありました。
空間で表現をする場を失うことにはかなり戸惑いもありました。
会えなくなる方がたくさんいるということ。
でも一年少々経ち、会う方にはやっぱり会うもので、いいお付き合いをさせていただき本当にありがたいと。感謝しかありません。
お店という場所は無くなりましたが、辞めたことは一つもないのです。

春からフォトブックというか薄い本(!)を作っています。
ここ数年やりたくはあったのですが、写真を貸し出していたり気がかりがありうまく行動に起こせませんでした。
私にとっての写真は商品を手放すことを意味します。
商品を送り出す前に、ファインダーを通して見るときそのものと向き合う時間ができる。
目の前の小さな空間で見つめあってる時の一瞬の輝き。
その時のモノと光と影の関係の素晴らしさ...
そうやって2005年から毎週のように撮りためた写真が膨大で、社会主義国のプロダクトのデータベースとしてもひょっとして世界で指折りの蓄積があるのではないかと...
何故か日本人のこの私が。そう、そうにちがいない。
ちょっと大げさですが、それを本にまとめ直すのは非常に意味があると思っています。
今こうして時間ができていることに本当に感謝しています。
そんなんでこれからもちょこっとずつ薄い本を作っていきます。
応援いただけると嬉しいです。
あとジャンルに関係なく毎回ご注文くださる方、すごく嬉しくて泣いてます!!

あと、本を作るにあたって背中を押してくださった猫の泉さん、本当にありがとうございます。
あの日、コメットに寄ってくださらなかったら、私は今も悶々としてました。
Vielen Dank!


東ドイツ、ロトシュターン社のチョコレートボックス。
ロトシュターン意味は赤い星です。なんと素敵な。
今は板チョコなど復刻版があり、ドイツのスーパーマーケットで買うことができます。お土産にどうぞ!