みなさまへ 東ドイツ展示室コメット営業終了のおしらせ

平素よりイスクラ、ならびに東ドイツ民生品展示室コメットをご利用頂き有り難うございます。

大変急ではございますが、この度5月末日を持ちまして「東ドイツ民生品展示室コメット」を閉館することに致しました。
昨年3月に前身の実店舗「DDRプラネット」から難波に移転し、コメコンデザイン製品展示室「コメット」として立ち上げてから一年しかたっておらずこういう決断となり少し寂しくもありますが、私としましては実店舗DDRプラネットからのこの6年大変満足な気持ちで一杯です。

昨年の移転と同時に私の主な活動であるイスクラ(ネットショップ)の建て直しを計りましたところ、展示室の管理をオソブランコにお任せすることによりイスクラの方に力を入れることが出来、おかげさまで夏の買い付けの商品を年末までにすべて発表できました。
そのため年明けから展示室に商品を新しく追加することが難しくなりました。
元々展示メインとうたっておりましたが、遠方から足を運んでくださる方々はショップだと思って寄ってくださることが多く、心苦しくも営業を続けておりました。
ただそれは、ネットショップとして一人で営業するのに一番よい結果で、身の丈にあう営業形態がなんであるかということを考えるのに良い契機となりました。
今回もモスクワで買い付けして帰国しましたが、もはやそれはコメットのためのものではなく、イスクラだけで夏の買い付けの間のつなぎであることを出発前には気づいており、管理を委託してますオソブランコに契約の解除を申し入れた次第です。
去年は週に1、2度コメットに行くような状態だったので、約5年ぶりに土日のお休みが戻ってきてそれはやっぱり子供の居る身としては本当に嬉しいことで(うちは夫婦共々土日仕事の5年でした)仕事と私生活のバランスもうまく取れるようになったと感じました。
そういう意味でここで一旦一つお休みして充電に当てるのはとても良いタイミングだと感じています。

目に見える形でイスクラの活動を移した前身DDRプラネットから現展示室のコメットを通じて沢山の出会いがあり、貴重な体験、あり得ないようないろんな出来事があり、満ち足りた6年でした。

実際に旧東ドイツに生きたドイツの人々に、日本でこういう活動をしていると知ってもらい、ドイツの新聞に掲載されたり、ライプツィヒのテレビ局のコーディネーターさんと雪の日のベルリンの蚤の市を一日取材したり、ついにはドイツのテレビ局がわざわざ取材に来たり。ドイツの二つのDDR博物館に招かれて訪問したりしました。
その後、社会評論社にいらっしゃったハマザキさんの導きがあり、「共産主婦」という本を出版しました。
本郷にあった雑貨屋ミッテさんのお誘いいただき、東京蚤の市に参加したり、東京の日独協会さんのお声掛けで「ドドンとドイツ」という楽しいイベントに出店したり、東ドイツの大先輩であるニセドイツの著者の伸井さんこと東海大学の柳原先生に招かれて東海大でミニ講演したりもしました。どれもこれもなつかしい...。

また在阪の日本のかつて東ドイツに住んでいたよという邦人の方々と知り合い、貴重な話を聞くことができました。
もはや個人としてはどうしようもないような不思議なありがたいご縁を頂き本当に感謝しております。
何よりプラネットとコメットに遊びにきてくださった皆様なしでは今日のこのような満ち足りた気持ちで終わりを決めることはなかったと思います。
本当に本当にありがとうございます。
そしてプラネットを作るきっかけをつくって下さったSUBARUさん、また円満にコメットを終われるように今もなおサポートしてくださっているオソブランコのスタッフの皆様、感謝もうしあげます。

ただ、スペースはしめますが、私の仕事はこれからも特に何も変わりません。
イスクラ(ネットショップ)での東ドイツとソヴィエトを中心とする製品の販売と日本での東ドイツのアリドールの布教、若干のオリジナル商品デザインなど続けて行きます。
色々ありましたが12年もネットショップを続けられて私は幸せです。
これからますますイスクラの充実を図って行きますので今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

現在展示室に置いてる商品は大変少ないので閉店セールのようなものは出来ないのですが、非売品としている展示品もお声かけあれば販売して行きます。
これから5月末日までオソブランコのイベント出店などで多少不規則ではありますが、オソブランコ営業日は自由閲覧可能ですので、お近くの方は最終日までに是非もう一度いらしてくださいね。

ちょっと充電しますがいずれ余裕ができたらまた次の活動に移りたいと思います。
まずは皆様、有り難うございました。

2017年 4月4日 モスクワからの帰国便 機内にて。 イスクラ